ピレネーに向けて出発
高速をひたすら飛ばすとスペイン国境に峰を連ねるピレネー山脈が見えてきます。
初めてのピレネー、初めての登山
楽しみなような、恐ろしいような、、、
とりあえず、彼のテンションだけは最高潮。
前夜、彼の仕事が終わってからアンジェを出発しホテルについたのは深夜2時近くだったため、
いつものごとく
『朝、早起きして山に向かおう!!』
という、出来もしない計画を自信たっぷりに提案した彼の予想に反し
と、いうか私の予想通り
ホテルの宿泊客の誰よりも遅くチェックアウト。。。(11時近く)
トレッキングのスタート地点まで車を走らせます。
のどかな美しい山間の小さな村と通る度、途中下車して村を見学したい〜。
って思うのですが、既に時間が押し押しだったし、今回の旅は私の意見は全無視での山登り企画なので(←この時点でかなり不満)、ドンドン車を進めます。
途中の小さな街(名前は失念)
この街に住むアーティストによる等身大の人形がそこら中においてありました。

ヘタウマなところがほっこりする人形達。

本格的に山に入ると自転車でピレネーを楽しむバカンス客をたくさん見かけるようになります。
楽しむって書いたけれど、かなりの山道なのでもの凄い運動量です。
私は絶対挑戦したくない。。。フランス人って自転車大好き民族なんだな〜って再確認。
自転車といば、ツールドフランス。
毎年コースは変わるけれど、アルプスとピレネーの山越えはマストコース。
今年のコースになった道路も通りました。
コースになった道路には選手への応援メッセージがデカデカと書かれています。

フランスの自転車愛好家の方達は、毎年ツールドフランスのレースが終わると全く同じ道をなぞる(一部という人も)のを楽しみにしている人も多いようです。
標高2115メートルのツールマレー峠(Col du Tourmale)ツールドフランスのピレネー越えではほぼ毎年出てくる難所。

ここで写真を撮る自転車乗りは後を絶ちません。

峠で写真を取っていたら車道のすぐそばまで羊が食事にきていました。

背中の赤い顔料は持ち主を示すもの。青とか緑とかの軍団もいました。
ピレネーは牧畜が盛んな所です。
夏の時期は山に羊を放牧し羊飼いは山小屋で過ごします。
まさにハイジの世界。
ピレネーにはフランスで唯一の羊飼いになるための学校があります。
もともと、羊飼いの仕事は親から子へ受け継がれる物で本来なら学校で習う物ではないのだけれど、昨今、家業を引き継ぐという伝統が希薄になったこと、都市に住む若者が都市生活を捨て脱サラして羊飼いになりたいというケースも増えているようです。
なんか、そんなのも良いな〜、って思ってしまう美しい景色。
この後、、予想しなかった困難が待っているとはこの時の私は知らなかったのです。。。